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なぜWiMAXが遅いと感じるのか?原因と対処法を徹底解説
- WiMAXを使っていて「通信速度が遅いと感じている方」
- 突然、通信速度が遅くなり「すぐに解決したいと考えている方」
実は、遅いと感じることがあっても、特定の対策/対処法を実施することで高速通信を取り戻すことができる場合があります。
この記事では、WiMAXがつながる仕組みから、WiMAXが遅いときの原因と対処法を詳しく解説します。まだ契約されていないという方も、通信速度に関する不安を払拭できるかもしれないので、ぜひ参考にしてみてください。

メーカー勤務の社会人です。WiMAXを2年以上使い倒しています。
目次
WiMAX 通信の仕組み

WiMAXは高速通信が可能だと耳にしたことはあるものの、実際のところ、なぜ、どのようにつながるのか知りたい方も多いと思います。そこで、まず最初にWiMAXの通信の仕組みを解説します。ここを理解することで、通信が遅い原因を自分でも判断しやすくなるので、ぜひ知っておいてください。
そもそもWiMAXって?(WiMAX 2+)
WiMAXは「Worldwide Interoperability for Microwave Access」の頭文字を取った世界基準の通信規格の1つで、直訳すると「マイクロ波アクセスの世界的な相互運用性」です。
300MHzから3GHzの周波数帯を持つ波であるマイクロ波を用いて、全国各地にある基地局からの通信をWiMAXのルーターが受信し、端末にWi-Fiを飛ばすことでインターネットに接続することができます。日本では、2013年にUQがWiMAX 2+を開始し、現在では、一般的に下り(ダウンロード速度)最大440Mbpsまでの高速通信が可能となっています。
使用されている周波数帯

WiMAX 2+で使用されている周波数は従来の2.5GHz帯だけでなく、5GHz帯での通信も可能となっています。周波数が高いと波の数が多くなるため、伝送できる情報量が多くなります。一方で直進しやすいため障害物を回り込めず、障害物の多い場所では伝わりにくくなります。
周波数が低いと、障害物を回り込んで遠くまで伝わりやすくなりますが、伝達できる情報量が少なくなります。また、多くの家電では2.5GHz帯近くの周波数が使用されており、2.5GHz帯では電波の干渉を受けやすくなることも特徴です。
WiMAXが遅いと感じる7つの原因と対処法

さて、ここまでWiMAXの通信の仕組みについて解説してきましたが、ここからはWiMAXが遅いと感じるときの原因と対処法を紹介していきます。すべてのパターンを網羅するように原因を分けましたので、上から順番に試していき、快適な通信環境を取り戻してください。
1.対応エリア外になっているから遅い

WiMAXの対応エリアから外れている場合は、通信が全くできない場合や、通信が不安定で接続ができません。WiMAXは人口カバー比率が90%以上と、非常に多くの場所に対応していますが、山岳部などの人がいない場所は対応していない場合があります。見分け方は、UQの公式サイトから「ピンポイントエリア判定」を利用します。
通信している住所を入力するか、地図から位置を指定すると、通信状況の目安を判定してくれますので、まず、このサイトから、今いる場所が十分に通信可能なエリアなのかを調べてください。
- 通信が遅い場合の対処法
通信に対応しているエリアに移動するか、au 4G LTE回線を利用して接続する「ハイスピードプラスエリアモード」を使用するといいでしょう。通信に対応しているエリアは、先ほど説明した「ピンポイントエリア判定」の地図で見分けることができます。au 4G LTE回線を利用する場合は、使用できる通信料に限りがあるので注意してください。
2.速度制限されているから遅い

規制に引っ掛かっている場合、「ギガ放題プラン」だと最大1Mbps程度、「通常プラン」は約128kbpsに通信速度が制限されてしまいます。「ギガ放題プラン」の方は3日で10GBを超えた翌日の午後6時頃から午前2時まで、「通常プラン」の方は一か月の使用量が7GBを超えると速度制限が掛かり始めます。
【速報】2022年2月 WiMAX公式サイトよりメインプランに関する「3日間で○○GB」という文言が削除され、文字通り無制限の時代へと突入しました!プロバイダの詳細はトップページをチェック
見分け方は、ルーターの画面に以下のような通信量が表示されます。ここを確認してみてください。

- 未然の対策が必要
速度制限に掛かってしまった場合は、規制が解除されるか、解除される時間になるまで待つしかありません。どうしてもインターネットを使用しなければいけない場合は、スマートフォンのデザリング機能を使うか、街中のフリーWi-Fiを探し使用してください。常日頃から契約プランの内容を意識した使い方を心がけることが大切です。
3.ルーターやデバイスに不具合があるから遅い

ルーターに不具合がある場合は、そもそもWi-Fiに接続できません。スマートフォンは接続できているが、PCが接続できないといった「デバイスが不具合を起こしているケース」もあります。ルーターの制限速度や電波状況に問題がない場合は、機器自体に問題があるかもしれません。
- 対処法
一度、WiMAXのルーターを再起動してみましょう。私もPCやスマートフォンが繋がらない時がありますが、そういった場合は、ルーターを再起動すれば大体繋がります。または、PCやスマートフォンの方を再起動するか、トラブルシューティングを実施してみてください。それでもつながらない場合は、ルーターが故障している可能性が高いですので、代理店に相談して、機器を交換してもらいましょう。
4.受信感度が悪いから遅い

受信感度が悪い場合は、インターネットに接続できなかったり、通信速度が非常に遅くなります。WiMAXは基地局からの電波を受信してインターネットに繋げていますので、電波が受信できないとそもそも接続できません。見分け方としては、ルーターから電波状況を確認してみてください。ルーターの左上の電波状況の表示で、4本中何本電波が立っているか確認しましょう。
- 対処法
部屋の位置によって受信感度が良い場所と悪い場所があります。WiMAXのルーターのメニューから「電波インジケータ」を選択すると、以下のように、その位置での電波状況を表示することができます。特に窓側が電波状況が良いのでおすすめです。

その他にも、ルーターからデバイスまでの障害物を退けたり、アルミホイルなどで反射板を作ると電波状況が良くなったという報告もあるので、試してみても良いかもしれません。
5.通信に干渉が起きているから遅い

最初にも説明しましたが、WiMAXの周波数帯は2.5GHz帯と5GHz帯です。2.5GHz帯は電子レンジなどの家電に多く利用されている周波数帯であるため、互いに干渉し合い通信できなくなる可能性があります。家電を使用しており、通信状況が悪くなった場合は干渉が起きていることを疑いましょう。
- 対処法
2.5GHz帯ではなく、家電などと干渉が起きにくい5GHz帯に切り替えてください。ルーターのメニューの「Wi-Fi周波数」から周波数帯を設定できます。通常2.5GHz帯を使用しており、5GHz帯に変更した場合は、ビルなどの立地によって電波を受信しにくい場合もあるので、その場合は、電子レンジなどの家電の使用を待って接続しましょう。
6.ルーターが省電力モードになっているから遅い

ルータのバッテリーが少なくなると自動で省電力モードになります。持ち運ぶときや、電源に接続していなかったときに、この状態になる場合があります。ルーターを確認すると省電力モードと表示されているので、すぐに見分けられます。
- 対処法
充電をするか省電力モードを解除しましょう。メニューの「ECO」から設定できます。省電力モードは、消費電力を抑えることもできるので、長時間持ち歩くときは上手に使ってください。また、メニューの「ECO」には、「スケジュール設定」や「切り忘れ防止タイマー」などの機能があるので、こちらもぜひ活用してみてください。
7.回線が混雑している・障害が発生しているから遅い

回線が混雑している場合や、障害が発生している場合は通信速度が遅くなります。夕方から夜にかけてたくさんの人が回線を利用するため、遅くなる可能性があります。見分け方としては、上記6つの対策をしてもつながらない時、WiMAXの公式サイトを確認してみてください。接続障害が出ていれば表記されているはずです。
- 対処法
回線側の問題の場合は、解決するまで待つ以外の方法がありません。どうしてもインターネットに接続しなければいけない場合、スマートフォンのデザリングやフリーWiFiで凌ぎましょう。ただ、私は2年以上WiMAXを使用していますが、こういった接続障害を経験したことは特にありません。
最後に

今回は、WiMAXの通信方式から、遅い時の原因と対処法を紹介しました。「WiMAXが遅い」「つながらない」と思ったときは、これらの対処法をもとに解決を試みてください。